歯を失われた方へ

サンフラワーデンタルクリニックのインプラントに関する考え

インプラントそして残された歯を長持ちさせるために・・・


失われた歯をインプラントで補綴することにより、残された歯の負担が少なくなり寿命を延ばすことにつながります。つまりインプラントは残された歯や歯周組織を助けることに貢献しているのです。適切なインプラント治療は安定した口腔の健康を手に入れることを可能にし、そしてそれは全身の健康につながります。私たちは1本の歯のみを治すことではなく、口腔全体の健康を考えて治療に取り組んでいます。
これを読んでいらっしゃる方は、何らかの原因で歯を失った方がほとんどだと思われます。どうして、歯を失ってしまったのか?
原因は・・・ムシバかもしれません。歯周病かもしれません。噛み合わせが悪いせい(不正咬合)かもしれません。歯ぎしりなどのブラキシズムによる、歯根破折かもしれません。全身状態・糖尿病などの基礎疾患・・・喫煙・食生活・飲酒などの生活習慣かもしれません。また、上記の内容すべてが絡み合って起こったのかもしれません。
『歯を失う』ということは、あなたにとって、あらゆる面でかなりの損失となります。
 口腔のみならず、全身の健康にも、かなりデメリットとなるのです。『大げさだな』とお思いでしょうが、実際、歯がない方とそうでない方の差を、データで見ることができます。  歯がない方は、転倒しやすい・認知症の発症率が高い・生活習慣病の罹患率が高い・介護認定を受けやすい・医療費が高いなど、WEBで検索すればすぐに確認することができます。 8020現在歯数と健康寿命 - 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020 (jda.or.jp)恐ろしいことに、歯がないことによっておこる様々な変化は、じわじわと起こるもので自覚はありません。緩やかで、わずかな変化なので気づかないことがほとんどです。1年くらいすれば、歯と歯の間に隙間が生じたり、歯と歯が重なってきたり、傾いたり、何らかの形で歯が動いていることに気付くかもしれません。しかし、痛みもないし、違和感もなく、不都合もないため、以前からそのようだったと感じることでしょう。
 多くの命を奪う疾患がそうであるように、自覚症状が出た時には思ったよりも病状は進行していて深刻です。
口腔と全身は血流を介してつながっているのですから、口腔の炎症性疾患によりじわじわと全身疾患を引き起こします。糖尿病や心疾患・脳血管疾患等の生活習慣病は深く関連しているといわれています。全ての歯がそろっている方と比べて、口腔に問題が生じやすいのはいうまでもありません。そこを改善しなければ、再度同じトラブルが生じます。継続的にダメージを与えられたら、いくら頑丈な歯やインプラントでも何十年ももつはずがありません。
 現にインプラントをご検討されているあなたは、すでに歯を失っているのですから歯がある方よりも当然リスクが高いのです。
靴やバッグに車など、同時期に購入しても使い方が荒く手入れが不十分だとそう長く持ちません。もともと不良品である場合を除き、多くは皆さんが物の性質を理解して、きちんとメンテナンスを行えば長持ちするのです。
 つまり、歯もインプラントも使い方とお手入れ次第で長持ちさせることが可能なのです。そして、長持ちさせるために大切なことは、治療をする前の準備とメンテナンスです。もちろん、インプラントについて知ることも大切なことです。
 私たちがインプラント治療をする際に重要視するのは、埋入したインプラントが生涯あなたの歯の代わりに機能することです。そのためには、しっかりとした診断のもと綿密な計画を立て精密で丁寧な治療を行うことは大前提ですが、それだけでは成立しないのです。
インプラントを埋入する前に『口腔内を整える準備』が必要です。
家を建てる時、何か作物を育てようとしたときに、まず整地といって土地を整えます。土地を整えずに、家を建てたら、どのようになるか、お分かりですよね。また、泥の上に家を建てたり、砂漠で作物を育てるようなことはしません。お口の中も同じです。ムシバや歯周病があるような口腔内にインプラントを埋入することはありません。そういう方は、まずはムシバ・歯周病の治療からはじめます。そして、今後ムシバ・歯周病にならないための指導を行います。細菌の塊がついているような、不潔な口腔内では長期予後を望めないからです。ごみの中で手術を行うようなものです。また術後感染も憂慮されます。
 インプラントを長持ちさせるために必要な指示、たとえば『禁煙』や『ブラキシズムがある方はナイトガードを装着する』等、その他の指導事項を行ってくださらない方にインプラントをすることはありません。『砂漠に作物の種をまいて、おいしい作物を作れ』とか、『泥に家を建てて100年持たせてくれ』というのと同じことです。
 また、口腔内の悪い変化を改善しないまま治療することは、傾いた柱やシロアリに浸食された柱をそのまま使用して、リフォームするのと同じです。そのような状態で家を建ててもすぐに悪い状態に陥ってしまいます。そして、業者は悪徳業者とレッテルを張られてしまいます。
 話を戻して、口腔はどうでしょう。
 私たちはインプラントや治療をした歯が生涯健康に維持できるよう治療計画を立てます。インプラントを埋入したい部位の横の歯が傾斜をしていたら、まっすぐに直してから治療をしたほうが予後が良好なのは当然のことです。また歯並びの悪い方は、歯並びを治してから治療した方が予後は良好なのです。しかし、なかなか皆さんその重要性に気付いてくれません。
悪いところのみを治したいという方が実に多いのです。
そして、じわじわと数十年経過して、歯周病になったり虫歯になり、再度治療したり、抜歯をすることになると、その大切さに気付くのです。
 埋入したインプラントや2度と歯を失わない=残存歯が寿命を全うできるよう、失われた原因を特定し改善し、治療を行い、治療終了後は、健康な状態を維持できるよう、きちんとメンテナンスを受けることが重要です。
痛くないから健康であると安易に考えることは危険です。
リスクの高いあなたが、再度、治療を受けなくてもよい状態に維持すること、つまり、治療の繰り返しを止めることが、私たちの理想ですが、それを実現するにはあなた自身の自覚と強い意思が必要です。