歯を守る治療としてのインプラント

~インプラントの目的は「失った歯を補うこと」だけではありません~

「インプラントは歯を失ったら行う治療ですよね?」

もちろん、その考え方は間違いではありません。

しかし、私たちサンフラワーデンタルクリニックでは、インプラント治療を**「失った歯を補うため」だけではなく、「残っている歯を守るための治療」**として考えています。

一見すると意外に思われるかもしれませんが、これは長くご自身の歯を守るために、とても大切な考え方です。


歯を1本失うと、残っている歯が頑張り始めます

私たちの歯は、それぞれが役割を分担しながら噛む力を支えています。

ところが、1本歯を失うと、その役割は自然に周囲の歯へと移ります。

残っている歯は、これまで以上に大きな力を受け続けることになり、その状態が何年も続くことで、

  • 歯が揺れてくる
  • 詰め物や被せ物が壊れやすくなる
  • 歯根が割れる
  • 歯周病が進行しやすくなる

など、さまざまなトラブルにつながることがあります。

つまり、最初は1本の欠損だったものが、やがて2本、3本と歯を失う原因になることも少なくありません。


インプラントは「噛む力」を支える役割があります

インプラントは、失った歯の代わりとなる人工歯根です。

顎の骨にしっかり固定され、失われた部分で再び噛めるようになることで、お口全体の噛む力のバランスが改善します。

その結果、それまで周囲の歯に集中していた負担が分散され、残っている天然歯を守ることにつながります。

私たちは、この「噛む力のバランス」を回復することが、インプラント治療の最も大きな役割の一つだと考えています。


歯周病の患者さんでは、特に重要になることがあります

歯周病で骨が減少した歯は、炎症だけでなく、過度な噛む力によって動揺が大きくなることがあります。

当院では、歯周病治療によって炎症をしっかり改善したうえで、失われた奥歯をインプラントで回復することがあります。

すると、それまで一部の歯に集中していた噛む力が分散され、動揺していた歯が安定してくることを臨床の現場で経験することがあります。

もちろん、これはインプラントだけの効果ではありません。

歯周病の治療、咬み合わせの調整、メインテナンスなどを組み合わせ、お口全体のバランスを整えることで得られる結果です。

だからこそ私たちは、インプラントを「1本だけを見る治療」ではなく、「お口全体を守る治療」の一つとして考えています。


インプラントは、できるだけ少ない方がよいと考えています

「インプラント専門の歯科医院だから、多くのインプラントを勧められるのでは?」

そのようなご質問をいただくことがあります。

しかし、当院の考え方は逆です。

歯周病治療や矯正治療、再生療法などによって天然歯を残せるのであれば、その方法を第一に考えます。

また、矯正治療によって歯を移動させることで、当初予定していたインプラントの本数を減らせることもあります。

インプラントは多ければ良い治療ではありません。

患者さんが一生ご自身の歯で快適に噛み続けられること。

そのために必要最小限のインプラント治療をご提案することが、私たちの理念です。


私たちが守りたいのは、インプラントではなく天然歯です

サンフラワーデンタルクリニックでは、

「インプラントを入れること」を目的にはしていません。

本当に守りたいのは、患者さんの天然歯です。

失った歯を補うことで、お口全体の噛み合わせを安定させ、残っている歯への負担を減らし、10年後、20年後、その先もご自身の歯で食事を楽しんでいただくこと。

それが、私たちが考える「歯を守る治療としてのインプラント」です。


次回のコラムでは

「歯を失ったまま放置すると、なぜ他の歯まで失いやすくなるのか?」

実際によくある症例をもとに、わかりやすくご紹介します。

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